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COLUMN

ファンベルトの交換費用はいくら?キュルキュルの原因、交換時期、切れたらどうなるか

エンジンをかけるとキュルキュル鳴る。点検で「ベルトにひびがある」と言われた。ファンベルトの交換を考えたときに、費用と見方をまとめました。

先に結論

  • 交換費用は、ベルトの部品代と工賃の合計で、1万円前後とする公開例が多くあります。本数や車の作りで変わります。
  • キュルキュルは、ベルトが滑っているサインです。張りが弱いだけなら、交換せずに調整で直ることもあります。
  • 今のベルトは、ひび割れよりすり減りで傷むことが多いとベルトのメーカーは説明しています。見た目がきれいでも安心できません。
  • 切れると、充電やエアコン、ハンドルの軽さに関わる部品が止まります。鳴いたまま乗り続けないでください。

ファンベルトとは?どこにある?

エンジンの回る力を、まわりの部品に伝えるゴムのベルトです。エンジンの横についていて、ボンネットを開けると、いくつかの丸い部品(プーリー)にかかっているのが見えます。

このベルトで回している主な部品は、次のとおりです。どれを回しているかは車で違います。

回している部品止まるとどうなるか
オルタネーター(発電機)電気を作れなくなり、バッテリーが減っていきます
エアコンのコンプレッサーエアコンが冷えなくなります
パワステのポンプ(油圧の車)ハンドルが重くなります
ウォーターポンプ(ベルトで回す車)冷却水が回らず、水温が上がります

「ファンベルト」は、昔の車でラジエーターのファンを回していたころの呼び名です。今の車では、補機ベルトやドライブベルトとも呼ばれ、1本か2本のベルトで、いくつもの部品をまとめて回すものが多くなっています。断面に細い山が並んだ形のベルト(Vリブドベルト)が主流です。

タイミングベルトとは違う?

別の部品です。タイミングベルトはエンジンの中の動きを合わせるベルトで、カバーの内側にあり、外からは見えません。JAFは、タイミングベルトは一般に10万kmほどで交換が必要で、切れるとエンジンが止まると説明しています。今の車には、ベルトではなく金属のチェーンを使うものも多くあります。

この記事で話しているのは、外から見えるファンベルト(補機ベルト)のほうです。

ファンベルトの交換費用は、いくら?

部品代と工賃を合わせて、1万円前後とする例が多いです。ほかの店が公開している例を並べます。当店の料金ではありません。どれも掲載時の金額です。

公開している所内容金額
熊本県の整備会社(実際の交換)部品代と交換工賃部品2,250円、工賃3,000円
車検の専門店店の交換の料金7,700円〜
相場の解説(軽自動車)ベルト代と工賃ベルト約3,000円、工賃約5,000円
相場の解説(普通車)ベルト代と工賃ベルト約4,000円、工賃約5,000円
相場の解説(張りの調整だけ)調整の工賃約2,500〜3,500円

当店の金額は、車種と年式、ベルトの本数を確かめてからお伝えします。作業をするときは、作業の前に金額をお伝えします。

費用が変わるのは、どこ?

変わる所理由
ベルトの本数1本の車と、2本以上かかっている車があります。全部替えるかで、部品代と作業の量が変わります
エンジンルームの作りエンジンルームが狭い車は、下から作業したり、ほかの部品を外したりすることがあります
一緒に替える部品張りを保つ部品(テンショナー)や、ベルトがかかるプーリーが傷んでいると、その分が加わります
輸入車部品の取り寄せや作業に時間がかかり、高くなることがあります

交換せずに、調整で済むことはある?

張りが弱いだけなら、調整で鳴きが止まることがあります。ベルトのメーカーの三ツ星ベルトも、鳴き(滑り)の原因の一つに張りの不足を挙げ、適正な張りにすることを対策にしています。

ただし、すり減ったベルトを締め直しても長くは持ちません。車によっては、張りを自動で保つ部品が付いていて、調整ではなく、その部品とベルトの点検になります。見たうえで、交換か調整かをお伝えします。

当店に「キュルキュル鳴る」と来られる車でも、ベルトの交換になることもあれば、張りの調整だけで止まることもあります。プーリーや、張りを保つ部品まで替えることもあります。鳴き方とベルトの状態を見て決めます。

キュルキュル鳴るのは、なぜ?

当店でベルトの鳴きのご相談が多いのは、軽自動車、スズキの車、走った距離の多い古い車です。

ベルトが滑っているためです。JAFも、エンジンのあたりからキュルキュル音がするときは、ベルトが滑っている可能性があり、点検が必要な状態だと説明しています。

滑る理由は、主に次のようなものです。

鳴るタイミングで、当たりをつけられます。

鳴るとき考えられること
朝、エンジンをかけた直後だけ張りが弱くなり始めている、ベルトが硬くなっている
エアコンを入れたときエアコンのコンプレッサーが重くなる瞬間に滑っている
ハンドルをいっぱいに切ったとき油圧のパワステの車で、ポンプが重くなる瞬間に滑っている
雨の日や洗車のあとだけ水で一時的に滑っている。乾いても鳴るなら点検を
ずっと鳴る、だんだん大きくなるすり減りや張りの不足が進んでいる。早めに点検を

実際に見た例では、スズキ ワゴンRのキュルキュルが、だんだん大きくなり、最後はずっと鳴りっぱなしになったので、ベルトを交換しました。ベルトを替えても鳴きが止まらず、プーリーの中のベアリングが原因だったという話もあります。ベルトだけを見て決めないことが大事です。ほかの音のことは車の異音の記事にまとめました。

冬の朝だけ鳴るのは?

寒い朝、かけた直後だけ鳴って、すぐ止まるなら、様子を見てかまいません。当店でも、冬の朝だけのときは、すぐに替えなくていいとお話ししています。

ただ、張りの不足やゴムの傷みが始まっているサインのことはあります。鳴る時間が長くなってきた、昼間や温まってからも鳴る、音がだんだん大きくなってきたときは、見せてください。車検や点検が近いなら、そのときに一緒に見るのも一つです。

鳴き止めのスプレーを使ってもいい?

おすすめしません。音が一時的に止まっても、張りの不足やすり減りといった原因はそのまま残ります。音が止まることで、傷んでいることに気づくのが遅れます。鳴いているときは、スプレーを買う前に点検を受けてください。

ガラガラ、カラカラという音は?

ベルトの滑りの音とは違います。JAFは、エンジンのあたりのガラガラ音は、エンジンオイルの不足や潤滑の不良の可能性があるとしています。ベルトがかかるプーリーのベアリングが傷んで、カラカラ、ゴロゴロと鳴ることもあります。どちらも点検が必要です。

交換時期は、いつ?

距離や年数だけで決めず、ベルトの状態で見ます。距離と年数の目安は資料によって幅があり、車種でも違います。まず車の説明書やメンテナンスノートの指定を見てください。

目安の一例として、スズキが海外向けに出している部品の案内では、ドライブベルトの点検(必要なら交換)を、ふだんの使い方で45,000kmか3年、厳しい使い方で15,000kmか1年としています。

ひび割れがなければ大丈夫?

そうとは限りません。三ツ星ベルトは、ベルトのゴムの材料が変わったことで、ひび割れは起きにくくなったが、すり減りは起きると説明しています。そのため、交換の目安はすり減りの状態にも目を向けるよう案内しています。すり減りが進むと、ベルトが壊れることがあり、その前の交換をすすめています。

交換を考えるサインは、次のとおりです。

サイン見え方
鳴きキュルキュルと鳴る。張りを直してもまた鳴る
すり減り内側の山がやせて、プーリーとの間にすき間ができる
ひび割れ、欠け内側の山にひびが並ぶ、山の一部が欠けている
汚れオイルや冷却水がついて、てかっている
焦げたにおいゴムが焼けるようなにおいがする

JAFは、エンジンのあたりからゴムが焼けるようなにおいがするときの原因として、ベルトの異常や配線のショートなどを挙げ、点検が必要だとしています。

国の点検では、何を見る?

国土交通省の「自動車の点検及び整備に関する手引」では、ファンベルトの張り具合と傷みが点検の項目に入っています。ベルトの真ん中を手で押して、少したわむ程度かを見て、傷がないかを確かめます。自家用の乗用車では、定期点検のときなどに行えばよいとされています。

整備工場の定期点検では、決められたプーリーの間を約10kgの力で押したときのたわみの量や、ベルト全体のすり減り、傷、ひびを確かめます。エンジンを止めていても、ベルトの近くに手を入れるのは危ないので、ご自分では見るだけにしてください。

切れたら、どうなる?走れる?

走り続けないでください。ベルトが回していた部品が止まるので、次のようなことが起きます。

JAFは、冷却がうまくいかないと、エンジンが焼き付いてかからなくなることもあると注意しています。ランプが点いた、ハンドルが重くなったときは、安全な所に止めて、レッカーを呼んでください。バッテリーのランプのことはオルタネーターの記事、水温のことはラジエーターの記事、ほかのランプはエンジン警告灯の記事にまとめました。

切れる前に、気づける?

上で書いたとおり、ベルトはすり減りが進んでから壊れることがあります。鳴き、すり減り、ひび、焦げたにおいに気づいた時点で見せてください。

自分で交換や調整はできる?

勧めません。ベルトの通し方は車で決まっていて、間違えると部品が正しく回らなかったり、すぐ外れたりします。張りが強すぎても弱すぎても、ベルトやまわりの部品を傷めます。エンジンをかけた状態でベルトに手を近づけると、巻き込まれて大けがをします。

部品の選び方にも注意が要ります。三ツ星ベルトは、同じ大きさでも材料が違う専用の品番があり、必ずその車に合う品番を使うよう案内しています。見た目が同じでも、合わないベルトがあります。

どこに頼む?

頼む先よい所気をつける所
ディーラーその車の部品と情報がそろっています工賃は高めのことが多いです
整備工場近くて相談しやすく、ほかの傷みもまとめて見てもらえます受けられる作業は工場で違います。先に聞いてください
カー用品店店が多く、予約しやすいです部品の在庫や作業の範囲は店で違います

どこに頼むときも、ベルトだけでなく、張りを保つ部品やプーリーも見てもらえるかを聞いてください。鳴きの原因がそちらにあると、ベルトだけ替えてもまた鳴ります。車検や点検が近いなら、一緒に頼むと来店の回数を減らせます。

宝塚・伊丹・川西で、当店に相談するときは?

店を空けていることがあるので、ご来店の前にお電話かLINEでご連絡ください。お店は宝塚市安倉中、宝塚インターから車で約10分です。作業をするときは、作業の前に金額をお伝えします。次のことが分かると、話が早く進みます。

車種と年式:〇〇(20〇〇年)
走行距離:〇〇km
鳴るとき:朝だけ、エアコンを入れたとき、ハンドルを切ったとき など
音の動画:鳴っているときのもの
ランプ:バッテリーのランプなどが点いているか

バッテリーのランプが点いた、ハンドルが重いなど、動かすのが不安なときは、無理に走らず、レッカーで当店へお持ちください。お預かりしている車が多いときは、ご相談になることがあります。ほかの作業は整備・修理のページにまとめています。

よくある質問

ファンベルトの交換費用はいくらですか?
部品代と工賃を合わせて、1万円前後とする公開例が多いです。本数や車の作りで変わります。当店の金額は、車種と年式を確かめてから、作業の前にお伝えします。
キュルキュル鳴るのは、ファンベルトですか?
エンジンがかかったあとに鳴るなら、ベルトの滑りのことが多いです。ベルトのほか、プーリーや張りを保つ部品が原因のこともあります。
朝だけ鳴って、すぐ止まります。放っておいていいですか?
冬の朝、かけた直後だけですぐ止まるなら、様子を見てかまいません。鳴る時間が長くなる、温まってからも鳴る、音が大きくなるときは見せてください。
鳴き止めスプレーで直りますか?
音が一時的に止まっても、原因は残ります。傷みに気づくのが遅れるので、おすすめしません。
交換時期は何年、何万kmですか?
資料で幅があり、車種でも違います。車の説明書やメンテナンスノートの指定を見たうえで、鳴き、すり減り、ひびの状態で決めてください。
ひび割れがないので、まだ大丈夫ですか?
そうとは限りません。今のベルトは、ひびよりすり減りで傷むことが多いとベルトのメーカーは説明しています。
ファンベルトが切れたら、走れますか?
走り続けないでください。発電やエアコン、パワステ、車によっては冷却が止まり、エンジンが止まったりオーバーヒートしたりします。安全な所に止めて、レッカーを呼んでください。
タイミングベルトと同じですか?
別の部品です。ファンベルトは外から見えるベルトで、タイミングベルトはエンジンのカバーの内側にあります。
調整だけで直ることはありますか?
張りが弱いだけなら、調整で鳴きが止まることがあります。すり減ったベルトは、締め直しても長く持たないので交換になります。

車種と年式、鳴るときの様子をLINEで送ってください。音の動画があると分かりやすくなります。

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